今回の口蹄疫発生により、被災を受けられた皆様方にはまずをもって衷心よりお見舞い申し上げます。
 家畜改良事業団におきましては、4月20日の都農町での第1例目の発生当初から「種雄牛だけは絶対に守る」という信念のもと、感染防止に全力を尽くして参りましたが、ウイルスの侵入を防止できず、5月14日に肥育牛259頭を、5月22日には尾八重に避難していた種雄牛忠富士号を、5月31日には種雄牛49頭の計309頭を殺処分するに至りました。

 特に、肥育牛の疑似患畜発生により、同一農場として殺処分対象となっておりました種雄牛49頭につきましては、できるだけ健康な状態で見送ってやりたいとの役職員一同の強い願いと思いの中で、処分までは毎日献身的な飼養管理に努めてまいりましたが、5月28日に1頭が突然発症し、5月31日には、49頭全頭を失う大変残念な結果となりました。
 これら種雄牛50頭を振り返ってみますと、本県の肉用牛はもとより、全国の和牛改良に多大な貢献をし、後輩の種雄牛達を見守りながら余生を送っていた安平号、福桜号をはじめ、検定終了牛で宮崎牛として売り出し中のもの、そして今後大いに活躍が期待されていたもの、また、検定中で新しい宮崎牛としての血統、改良面で期待が大きかったもの、さらには、試験交配が終了し、宮崎牛の次世代を担う貴重な遺伝因子をもっていたもの、10年後の宮崎牛を担うための交配予定の種雄牛等、他県に類を見ない宮崎牛の貴重な遺伝資源を持っていた種雄牛集団でございました。
 生産者の皆様が長年にわたり心血を注いで築いてこられた種雄牛を無くすという事態に至りましたことは、申し訳なく衷心よりお詫び申し上げます。
 このような中、県の強力な力添えのもと、国の特例措置により、辛くも種雄牛5頭(西都市尾八重で飼養管理中)が残りました。これは、犠牲となった種雄牛50頭が今後の宮崎牛の再建に向けて点してくれた希望の灯りであり、5頭の今後の活躍をしっかりと見守ってくれるものと信じております。この尊い御霊を忘れることなく宮崎牛の再建に向けて努力することが、私どもの供養と責務であると肝に命じております。
 宮崎牛の再建には早期に種雄牛を造成することが大変重要であり、豊富な経験をお持ちの皆様方のお力添えがなによりも不可欠であります。今後とも今まで以上の力強いご支援ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 最後に、種雄牛50頭の御霊に哀悼の誠を捧げ、ご冥福をお祈り申し上げます。

                                     社団法人 宮崎県家畜改良事業団

安平号(21歳)

福桜号(19歳)

   
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